”個人の時代”にセルフメディア学で得た3つの財産 | 不問日報-号外

2012年2月19日日曜日

”個人の時代”にセルフメディア学で得た3つの財産

自由大学の「セルフメディア学」(第3期)に通い、無事卒業しました。ソーシャルメディアで伝える力をつけ、自分が人、情報、チャンス、モノ、お金を引き寄せるポータルサイトのような存在になることを目指す講義です。セルフメディア学に興味のある方や、共に学んだ仲間、そしてお世話になった教授たちに向けて、この記事を書きます。




◆セルフメディア学の目的
自由大学のページから引用させていただくと以下の通り。
この講義の目的は、自分の魅力を伝えるチカラをつけること、そして自分らしい具体的な一歩を踏み出すことです。Twitterやブログ、facebook などのソーシャルメディアを利用して、自分自身を多くの人に向けて表現することを学び、その価値を考えます。そしてそれを実践していくうちに、楽しい仲間 や欲しかった情報が手に入るようになるのはもちろん、予想もしていなかったようなチャンスが訪れたり、夢が実現するという状況を創りだすことを目指しています。

◆5人の多彩な教授陣
全5回の講義は、毎回違う教授が登場されます。それぞれ独特な個性をお持ちの方が登場されるので、毎回違う刺激が得られました。以下、私の主観が入った教授陣のご紹介。
  1. 安藤美冬さん @andomifuyu(コミュニケーションデザイナー)
    メイン教授の美冬さん。全5回、最初から最後まで、アツく学生を導いてくださる方です。ソーシャルメディアでチャンスをぐいぐい引き寄せていらっしゃる、まさに実践者。
  2. 浅野ヨシオさん @asanoyoshio (女性成長支援・浅野塾 塾長)
    アツい!実際、額に汗して熱弁を奮ってくださり、予定の講義時間を軽く倍は超過(学生的には非常に有り難いお話)。自分の強みの見つけ方等、己の深いところに迫られます。
  3. 影山桐子さん @kiriko_k(エディター、一般社団法人ランガール代表理事)
    Twitterのつぶやきで東京都や協賛者、メディアを次々と巻き込み、マラソン大会を実現させてしまった方です。さすがエディターさん、ストーリーのあるツイートがすごい。
  4. 古屋荘太さん @sotacafe(コンテンツプロデューサー)
    少しアカデミックでカチッとした講義をされる方です。「小商い親密圏」、「写真はウェブの服」、「知力・体力・霊力」…次々と気になるワードが登場し、メモの嵐!
  5. 村上萌さん @moemurakami_(プロデューサー、アルファブロガー)
    ご自身の「好き」を真摯に追求されている方で、ブログやTwitter等の読者に向けられた徹底的な「気配り」が素晴らしいです。相手のことを考えた発信姿勢は、まさにお手本。

◆セルフメディア学で得た3つの財産
以上のような目的・多彩な講師陣で構成されたセルフメディア学。受講前はテクニカルなものや手法を学ぶ場なのかな?と思っておりました。実際そのような内容はもちろんありましたが、そればかりではありませんでした。


◆財産1「自分が変わるきっかけ」


添削を経て変更したTwitterのプロフィール。後はプロフィール写真を。。

何回か課題が出されますが、学生が最初に取り組むのは、第1回講義後の「プロフィールの見直し」です。具体的にはTwitterのプロフィール文、160文字。これは第2回講義の浅野ヨシオさんによって最初に添削されるのですが、ここで学生たちの頭のスイッチが音を立てて入ることになります。

たった160文字という制限の中で、いかにその他大勢の人と違う、魅力ある人と思ってもらうのか?を徹底的に考えなければなりません。そのためには、自分はどのような価値を提供できるのか?過去に何をしてきたのか?これからどうなりたいのか?…等、自分について深く掘り下げる必要があります。

プロフィールの見直しは、自分に向きあう行為です。「強みがない、というのは逃げです。絞り出してください。」という言葉は今でも忘れられません。浅野ヨシオさんの講義が終わった後、寝るまで、いや寝てる間も(?)頭が常に何かを探し続けました。そして、今も。

その他、
「なれる自分の中で最高の自分になる。(影山桐子さん)」
「ブログは、ある一人のために向けて書くくらいから始めればいい。(古屋荘太さん)」
「コンセプトなんて決めずに、まずブログを持ってみることが大事。(村上萌さん)」
など、自分が無意識に壁をつくってしまっていたようなことを打ち破る、印象的な言葉やヒントをたくさんいただきました。まさに自分が変わるきっかけが、次から次へと降ってきました。


◆財産2「熱意という火種」

美冬さん(ミッフィーさん)に贈ったありがとうケーキ

 熱っぽさという点では、浅野ヨシオさんからクラスター爆弾を投下されたかのような衝撃が印象的でした。一方で、やはり常に自分の心を動かしてくれたのは、美冬さんの熱意です。きっと多くの学生の胸に響いたであろう「何かを変えたくて、今、ここに来ているんじゃないですか?」の一言は、うまく言えませんが心に刺さるものがありました。

「みなさんのことを120%サポートしていきますから!」と、美冬さんの眼力と共に言われたとき、自分の心の中に火が灯るのを感じました。こんなに真剣に、自分たちのことに取り組んでくださっている、これは純粋に感動でした。長らく、こういう感覚を忘れてしまっていたように思います。

唐突ながら、美冬さんの熱意に触れるにつれ、昨年読んだ『小説 上杉鷹山』という本を思い出しました。若くして藩主になった上杉鷹山が、解体寸前の藩を改革して立て直すという歴史小説です。この小説のキーワードとして「火種」がありました。改革に抵抗する大多数の藩士たちの中で、孤独な上杉鷹山が改革の志をもつ数少ない有志である「火種」を探し、育て、増やしていくことで改革を成功させるのです。

時代も世界も離れているし、ちょっとおかしな並べ方かもしれませんが、私は美冬さんが上杉鷹山のような存在に感じました。新しいワークスタイルを開拓する中、注目されるがゆえに、実際に名指しで批判されることもあるそうですが、それでも自分の信念を貫いて、後に続く仲間に自分のエネルギーを投じられている姿は尊敬に値します。


◆財産3「実践を共にする仲間」

「夢」のかけらをいただきました

セルフメディア学を共に学んだ20数名の仲間は、かけがえのない財産になりました。計5回、毎回2〜3時間前後のお付き合いでしかなかったにも関わらず、随分長い時間を共にしたように思います。まさにTwitterでつながっていたから、講義と講義の間もずっと一緒に悩み、支えあっていたという感覚があったせいかもしれません。

私は初対面の方とのお付き合いはあまり得意ではありませんが、 不思議と当初から素の自分で場にいられたように思います。最後の方では「ふもぱん先生」という私の愛称(?)が想定外に広まりましたし、心の距離が早々に縮まったように感じます。(これは意図しないセルフブランディングの効果だったと言えましょう)

新潟や名古屋から毎週通われていた方もいらっしゃいましたし、そもそもこのニッチな分野に反応するアンテナを持っている方が集まったがゆえの結果だったのかもしれません。それぞれ向かう方向は違いますが、「何かを変えたい」と思う気持ちは共通して持っていたのでしょうね。

2012年2月16日に卒業し、もうセルフメディア学という場での接点は持てませんが、早くも有志によって集まる場の企画が出ていたり、1期生や2期生との接点まで生まれていたりします。「セルフメディア学」というキーワードでつながるネットワークは、卒業後に切れてしまうどころか、拡大していくようです。


◆最後にメッセージ
  • 自由大学セルフメディア学に興味のある方へ
    この記事を最後までお読みになったということは、なかなかの関心度合いとお察しします。一体験としてのお話にはなりますが、もし参加者視点でお聞きになりたいこと等ありましたら、@fumopan までお気軽にお声がけください。
  • 1期生・2期生(4期生以降も?)の方へ
    私は2期生の中山素子さん( @motokonakayama )のツイートがきっかけでセルフメディア学を知りました。同じセルフメディア学生として、何か面白いことができれば嬉しいです。何かあれば @fumopan をいじっていただければ反応します。
  • 共に学んだ仲間たちへ
    今後ともよろしくお願いします。まずはセルフメディア学推薦図書の読書会リベンジでしょうか?私、読むのが早くないので、その点はご勘弁ください。別途、お声がけしますね。
  • 自由大学学長、学びのキュレーター・和泉里佳さんへ
    素晴らしい講義をありがとうございました。どの講義も新しい発見があり、まさに和泉さんのキュレーションの賜物ではないかと感じました。自由大学の授業は気になるものが多いです。またお世話になるときは、どうぞよろしくお願いいたします。
  • 教授陣のみなさまへ
    • 村上萌さん
      ブログをご覧になる方への徹底した配慮に感服いたしました。この記事も、文字が間違っていないか等、自分なりに考えて村上萌イズムの一部を少なからず継承してみたつもりです。ありがとうございました!
    • 古屋荘太さん
      ブログを書くのは敷居が高いと感じていましたが、「ごく限られた人に向けた内容でもいい」というお話に肩の力が抜けました。今回記事を書けたのは古屋さんの一言のおかげです。ありがとうございました!
    • 影山桐子さん
      影山さんの人を巻き込む力、中でも「夢を叫ぶこと」には勇気をいただきました。多少キモがられても「◯◯したい」という素直な気持ちを、出していくようにしています。ありがとうございました!
    • 浅野ヨシオさん
      アツいお話にとても心を動かされました。感動です。浅野さんにいただいた示唆はしばらくの間、宿題になりそうですが、いつも浅野さんのツイートを補講材料として拝見しております!
    • 美冬さん
      毎回、熱意のこもった講義、本当にありがとうございました。美冬さんからいただいた火種は、セルフメディア学の枠をこえて、自分の生活すべてに影響していると言っても過言ではありません!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。


◆参考リンク