最高の先生はいつも身近にいる | 不問日報-号外

2013年1月7日月曜日

最高の先生はいつも身近にいる


PodCast『山田ズーニーの「大人の進路教室」』でひっかかる話しがありましたので、メモを兼ねて共有します。


  • 成功者の言葉は響くし、感動的。
  • ただ、自分の具体的な第一歩にはなかなか落とし込めない。
  • 自分の半歩から一歩先を進んでいる人、遅れている人と話す方が効果的。


気になった主なポイントは上記です。




長続きしない「グライダー効果」

自己啓発書が典型的な例としてあげられるかもしれませんね。
いくら他者の成功談を読んでも、自分も同じように、とはなかなかいきません。「よし、自分も!」と思って、行動を起こし、一時的に効果が出ることはあります。しかし、しばらくして気づくといつもの自分に戻っていた、そんな展開が多いのではないでしょうか。

この手の話しは「グライダー効果」と言うそうです。
先のPodCastでは、学生に「話し方」を教える授業が例として取り上げられました。

非常にすぐれた人のスピーチを聞くと、学生はそのスピーチにひっぱられるように、コツを一時的にパクって表面上うまく話せるようになるそうです。手本となる方の力を利用して、うまいこと飛ぶわけですね。ただ、それは「自家発電」で飛んでいるわけではないため、次第に元のレベルに戻ってしまいます。


自分の半歩〜一歩先をいく人、遅れている人に学ぶ

スピーチを上達させるコツは、同じ学生のスピーチを聞くこと。
100名の学生がいれば、順番にスピーチをさせると、終わりに近づくほど、学生のスピーチはうまくなっていくそうです。自分とほぼ同じ、一歩か半歩先をいっている学生、遅れている学生のスピーチを聞くことによって、ごく自然に自分が置かれている状況から、どうすれば良くなるか? を考え、「自家発電」しながら、上達していくといいます。

自分が踏み出す第一歩の行動を取り入れやすいのですね。

これは自分自身、身に覚えがあります。
会社や研修などで発表をする機会は過去に何度もありましたが、自分の順番が回ってくるまでに、先の人の発表から多々学びます。これはうまい、あれはまずい、そんなことをメモしては、それを自分の発表に活かしました。トップバッターは損ですが、ラストバッターはラストなりのプレッシャーがありますよね。だいぶ学んだろ? というような。


進路や人生も同じ

自分より半歩〜一歩先をいく人、遅れていてる人の話しを聞くことが、「自分の人生の次の一歩」を踏み出すのに効果的なのではないか、と山田ズーニーさんはおっしゃっていました。

冒頭のPodCast『山田ズーニーの「大人の進路教室」』は毎回ゲストが呼ばれますが、ゲストも既に成功した人ではなく、現在進行形でもがき、苦しんでいる方が呼ばれます。それは友人や知人の話しを聞いているような距離感。決してわかりやすい言葉が得られるわけではありませんが、等身大の自分に響くヒントが得られるように思います。

そう思うと、自分にとっての最高の先生は、いつも身近にいる友人や知人なんだな、と改めて感じます。自分という人間は、過去に出会った人から受けた影響の総体です。自分のこの特徴は◯◯さん譲り、これは□□さん譲り、そんな風に思えるものがありませんか?



2012年は、自分の生き方を真面目に模索している人たちと多く出会いました。
大きく飛躍する人もいますが、大多数はずっともがいています。
中にはもがくこともやめてしまった人もいるかもしれません。

私自身が現在進行形でもがいているわけですが、同じ境遇にある人の力になりたい、と自然に思うようになりました。今、一部の仲間の「具体的な第一歩」の支援を自分なりに行なっていますが、これは自分が学ぶためでもあるのですね。


参考:山田ズーニーの「大人の進路教室」